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「キャプ…テン」
「酷いことを言っていると思う。でも、これは僕の本心だ」
「…………」
「僕は君が好きだよ」
「何……言って……」
「もちろん、僕は男だから、咲良君への気持ちと、君への感情は同じではない。同じ括りでは考えられない。でもね、同じくらいに大切であることに変わりはないんだ」
「…………」
「だから……君を失うことが前提となるのなら、僕は何の迷いもなく彼女を諦める」
「…………」
わかってる。
この人は、俺がそんなこと言われて、はいそうですかと言ってこの人の前から去ることも、咲良さんと別れることを望んだりするわけもないことを見抜いてる。
俺だって、この人を想うのと同じくらい、咲良さんやバスケ部のみんなを大切に想ってることをわかってる。
俺がどうしようもないほど、この人に惚れ抜いてることをわかってる。
わかってて。全部わかってて言ってるんだ。
なんて卑怯者なんだ。
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