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ネクロマンサーは廊下を歩いていたが、彼女はすぐに歩みを止めた。
「堕天使殿…いかがなさったのですか?」
彼女は空を向いたまま、目だけをネクロマンサーに向けた。
「黄泉の番人殿か…嫌な気配を感じてな」
ネクロマンサーも隣に立つと空を見上げた。
「…空、ですか…」
「ああ…風が泣いているように感じないか?」
2人は、しばらく眺めていたが、やがてネクロマンサーは言った。
「…私にはよくわかりませんな」
「まあ、気のせいかもしれん。
だが、どうも…な」
堕天使が去った後も、ネクロマンサーは空を見上げ続け、やがて首を捻った。
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