前哨戦

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「これ以上の話し合いに意味はない」 彼女はそれだけを言い残して会議室から去った。 巫女も僕もあっけにとられたまま、去り行く堕天使を眺めていた。 すると、追い打ちをかけるように錬金術師も立ち上がった。 「臨時会議を提案しておいてごめんなさい。 急いでポールシフトについて調べなきゃ。 もし、解決できなければ…最後の1人になるまで殺し合うことになっちゃう」 魔導師も前髪を抑えながら言った。 「お主の言う通りじゃな。 巫女殿…呼び出しておいてすまぬが…どうやら会議はここまでのようじゃ」 「わかりました、お二方とも」 巫女が席を立つと、僕もその後に続いた。 自宅に着くと巫女はすぐに僕の背に跨った。聖女の元に向かうためだ。 森の景色は相変わらずだが、目を凝らすとマナの量が減っていることがわかる。 この状況が何年も続くと、そのうち森の木々も枯れてしまうのだろうか。 森を抜けて街道に出ると、そのままバラ色都市を目指した。 聖女はその王宮の中で執務に追われている事だろう。 都市の出入り口の兵も、宮殿を警護する兵も巫女を見るとそのまま通した。
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