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「そんなのがなんでここにこれるのよ?」
「君たちが連れ込んだ女子生徒が密告したそうだ。当然の報いだと言って去ったよ」
身体が震えて気が飛びそうになった。
「みんなは──」
唇が渇いている。
「死んだよ」
先生は無慈悲に言った。冷徹な響きに私はよろめきそうになる。辛うじて踏ん張った。
「先生がやったんでしょう」
「違う。落ち着け」
息が上がる。心なしか心拍数が上がった気がした。
「忠告はした。聞き入れてはくれなかった」
「同じ魔法使いなのに」
「リア。そうやって生きている魔法使いもいるんだ。それがこの世界なんだ」
「なんでよ」
「歴史で何度もやってるはずだ」
「それはそうかもしれないけれど、こんなことって」
許せるはずがなかった。
心臓が破裂しそうなくらい暴れている。
「リア。君もリストに載せられている。このままだと学院を出る前にあいつらみたいに殺されるぞ」
先生のきつい口振りに私は息を呑む。
それでも納得できるわけがなかった。
「なんでよ、私はどうしたらいいのっ」
混乱した気持ちは溢れるだけ溢れる。
言葉にできないってこういうこういうことなんだ。
「やだ、さわらないで」
私に触れてきた先生の手から逃れる。
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