2人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねぇあなた。アルバムばかり見てないで、おむつ替えるの手伝ってー」
妻の声に現実に引き戻され、思い出を閉じた。
「分かった。・・・なぁ、あのアルバム手放してもいいかな?」
ひなたは出会った頃と同じようにきょとんとしていた。
「どうして?」
「僕たちが出会うのに必要だから、かな。なぁ、葵」
愛しい我が子に話しかけ、妻へと向き直る。
「仕事で良い話があっても、単身赴任だけはしないからな」
ひなたはまた訳が分からない、とふにゃりと幸せそうに葵と共に笑った。
最初のコメントを投稿しよう!