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「ところで、私実は、あなたと話してみたくて同窓会に行ったの」
「え、私と?」
再び首を傾げる私を見て、佐々木さんは笑う。
「学生時代はあまり話せなかったけど。私、自分と全く違うあなたのことがすごく気になってたの。こうやってお話しできて、とても嬉しい」
それを聞いて、自然と私も笑顔になった。私も、まだほんの短い時間しか話していないのに、こうして佐々木さんと話ができて良かったと思っている。
「ねえ、良かったら連絡先を交換しない? 良かったら、またお茶でもどうかな」
「私も、同じこと考えてた」
私と佐々木さんは、好みが全く違う。でも、彼女とはお互いに違いを尊重しながら、楽しい時間が過ごせるような気がした。
私達は顔を見合わせて笑った。まだしてもいない次の約束が、今から何となく楽しみだった。
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