いつか雪の日に

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いつか雪の日に

雪が静かに降っている。今年初めての雪だ。 少女は傘もささずに、ひとり写真を撮っていた。 B「よぉ。一年ぶりだな。元気だったか?」 驚いて振り返ると、そこには一人の少年が立っていた。 A「・・・どうしてここに?もう来ないでって言ったのに。」 少女の表情が暗くなる。 B「年に一回しか会えねーんだから、別にいいだろ?」 少年は、ハハッと笑ってそう言った。 少女は何も言わずに、カメラに視線を移す。 カシャり。シャッターを切る音だけが、静かな空間に響く。 それ以外、何も聞こえない。 しばらくの沈黙のあと、少年が口を開いた。 B「お前にどうしても伝えたいことがある。」 A「・・・え?」 少女はカメラを下ろした。 少年は大きく深呼吸をする。 そして、まっすぐに少女の目を見る。 B「俺は、ずっと前からお前のことが」 A「やめて!」 少女は少年の言葉を遮って、耳を塞いだ。 A「いや!聞きたくない!それを言ったら、未練がなくなって消えちゃう!私はもう一人になりたくない!」 少女は叫び続ける。 A「その言葉を聞きたくないから、もう来ないでって言ったのに・・・」 そして、少女はその場に泣き崩れた。     
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