第2章 現地人

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とある村 回りを木の塀が囲い物見櫓が建っている それにくらべ建物は簡素な木造で藁の屋根 痩せ細った土地に畑 物見櫓から監視用の兵士が望遠鏡を覗く 「なんだあれ?」 監視兵が奇異な声をあげる 「どうした?蝙蝠か?」 別方向を監視していた兵士が問う 「悪魔だ…悪魔が出た…」 別方向を監視していた兵士も望遠鏡を向ける 「なっ!?本当に……悪魔!!しかもニゲの悪魔!!」 「くっ…くそっ!ついにアイツら悪魔を召喚しやがった!!」 「鐘を鳴らせ!!住民を避難させろ!!兵士は東門に集合!!迎え撃つぞ!!」 静寂に包まれた村は鐘の音と住民の悲鳴、そして兵士の怒号で騒がしくなる… 光が見えてくる 怖い小鳥だらけの森から抜け出せた私はドローンで確認していた村を目指す事にする ドローンの映像では監視台に複数の人影を確認済 この時代の人間との初めての接触である もしかしたらノア計画で生き残った人間の村かもしれないし! 身だしなみを整え 言語解析ツールの確認 私は主要な5ヵ国語は話せるのでもしかしたらなんとかなるかもしれない! だめだったらジェスチャー! 大丈夫!同じ人類!なんとかなるなる! 『ローブは非常警戒体制で待機します』 まぁ警戒するに越したことはないわね ローブだから目に見える武器ではないし 内心楽しみなほうが勝っていた私の心はすぐに絶望と戸惑いに変わる 村に近づくにつれ村の映像が鮮明になる 私が歩いてる先の門には20人の鎧を着ける青白い人間 村は鐘が鳴り響き青白い人間が逃げ惑っている 『武装を確認。我々を敵と認識していると推察します。』 なんで? 疑問がいくつも出てくる 敵対行為を誘発する何かをした!? 混乱する私を他所に警告音が頭に響く 『警告、前方より複数の射出音を確認。防御』 無数に飛んでくる矢を固くなったローブが弾く 「なんだと!?やはり悪魔!聖魔道具を出せ!聖なる炎で焼き尽くせ!!」 何かを言ってるのは分かるがそれどころではない なんとか落ち着けないと!! 「声を拡声して!!敵意が無いことをアピールしなきゃ!!」 『了解。音声を増幅させます。どうぞ。』 私は大きく息を吸い叫ぶ 「みなさーーーん!!私は敵意はありませーーん!!皆さんと仲良くしたいだけですーーーー!!」 兵士達はあわてふためく 「なんだいまのは!?悪魔の叫びか!?」 兵士が叫ぶ
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