第1話 蘇生

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強襲用のバイクトルーパーのタイヤが2つ増えて武装の無いものね 資料で見た事はあるけど実際自分が運転するとは思ってなかった 「よし!」 バイクに搭載したドローンを打ち上げる 打ち出された丸い玉は上空で停止する モニターに周りの景色が映し出される 「すごい…」 火山を囲み一面の緑が広がる 近くには川も確認できる 涙が出てくる 私の知ってる景色は赤茶色…これは資料で見た昔の地球だ… 「再生…成功したんだ…」 ノアプロジェクトの要…人類がコールドスリープをしてる間に自然を戻す計画 汚染された大地にナノマシンを散布科学物質を分解する。 汚染された空気を各地に配置した浄化生産炉で清浄化そして減りゆく空気を一定値まで戻す。 汚染された海はナノマシンを散布、水質浄化炭をゴミから生産、海底のヘドロを分解し栄養に変える そして植物の種を散布、コールドスリープされた動物を解凍、最後に人類を目覚めさせる 空気の清浄化と大地の清浄化も成功したようだ そして植物も自生している 「やったよ!地球は再生してるよ!あはははは!あはははは!」 私は出せる限りの声を出して叫ぶ この光景を見れなかった人たちの為に 私が犠牲にした人たちの為に と…モニターいっぱい黒くなる 「なにっ!?」 『スロー再生します』 スロー再生に映ったのは大きな蝙蝠? 『形状は異なりますが一番近いのは蝙蝠と酷似』 ドアップの蝙蝠の顔が、牙が、舌が、唾液がドローンを襲う 「気持ち悪い!怖い!」 耐えられずモニターを切る 『放電します』 バチィ!! 落下するドローンと蝙蝠 ドスン!! 蝙蝠の口から解放されたドローンがコロコロと転がる 『損傷率は0%、今回の件を踏まえカモフラージュが必要と提案します』 「任せるわ」 『ドローンを船内に戻し改良します。完成には4時間必要となります』 今回は短いわね。 ドローンが改良されている間に蝙蝠を調べることにした ひどい臭い 蝙蝠に近づき右手をかざす 「解析」 『ナノマシン解析を行います』 かざした右手から解析用のナノマシンを蝙蝠に送る 解析結果が次々とモニターに現れる 体組織の分析…未知の毒素を検出 未知のウイルス…細菌を検出 身体的特徴の分析結果 どれも今まで見たことの無い 科学者として胸が踊る 「生物構造は……やっぱり蝙蝠…独自進化かしら。変異進化かしら…それとも別の要因かな…」 蝙蝠の特徴、顔をよく観察する
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