第一 はじまりの産声

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少し落ち着いてきた。 落ち着いて見てみると私のいる部屋は 今まで気づかなかったのがおかしいぐらいに 広い部屋だった。でも、異様な部屋だった。 周りの奴らも異様だけど、それ以上だ。 …だってこの部屋には扉も窓もないんだから。 此処が何処か。今は昼なのか夜なのか。 わからないことがありすぎる。 辺りを見ても ここには、少なくとも寝たまま見える範囲には 私の寝かされている台と 部屋の中心にある石の壇の他には何もない。 いったい、私はどうしてこんなところに。                それに、こいつらも私も この何もない部屋にどうやってはいったんだろう。 それとも、隠し扉のようなものがあるのだろうか。 いや、なかったらおかしいんだ。そうだ。 …あるに決まってる。 ーーーー     ーーーー     ーーーー なら、こいつらがなにか持っているんじゃないか?     ーーーーー    ーーーーー     という考えが頭をよぎった。 一度気がついたときに辺りは見たが 冷静になってみるとかなり印象が違っていた。 こいつらもよく見たら、いや、落ち着いて見たら なにかわかるかもしれない。そう考えた。 落ち着いてみて「そんな馬鹿な」とおもった。     
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