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あわてて忍は浴室を出た。
シャワーも浴びたかったが、そんなことは言っていられない。
忍は評価ポイントをためて、いつか母が見つかったときに休暇をとりたいと思っていた。減点行為はひかえなければならない。
ゾロメの用意した半袖の略装に着替えると、警棒をベルトにさし、髪にクシを入れ、ろうかへとびだした。
朝食は地下一階の大食堂で六時より八時までのあいだ。
八時からは通常任務だから、実質、七時五十分までには終わっていなければ、まにあわない。
もっとも、収容者たちは七時には作業を始めていなければならないので、教官や兵士はそれだけでも優遇されている。
地上部分では別個になっているが、収容所のすべての建物は地下でつながり、一つの巨大なシェルターになっている。エレベーターによって行ける階層が決まっているのだ。
地下一階から四階までは食堂、医療室などの公共施設。
地下五階から十五階までが収容者のコンパートメント。最大五千人まで収容可能だ。現在は空室も多い。
十六階と十七階が職員のコンパートメント。
その下は二十階まで研究施設や動力室、海水ろ過設備、製塩室、モルグなどがある。
地下一階の食堂はすいていた。
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