恋愛小説は甘酸っぱいとは限らない

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「…」 『ん?』 「…さん…」 『うるさいなぁ…』 「お嬢さん!!!」 女「わぁ!!なっ何?」 ?「何?じゃないよ。店の前まで来たと思ったらいつの間にか寝ているんだもの。困ったお嬢さんだよまったく。」 女「え?店?」 上を見上げるとレトロな雰囲気ただよう看板で『商店街夕暮書店』と掲げられていた。 女「しょうてんがいゆうぐれしょてん?」 ?「そうだよ。早くお家に帰りな。ここは女ひとりで居ていい場所ではないよ。」 女「…ってるの…」 ?「ん?なんて…」 女「お店やってるのって聞いたの!」 ?「あーもう、叫ばなくても聞こえる!やっているよ。本見たいのかい?」 女「最近、見てなかったから…昔はよく見てたんだよ。」 ?「へぇ。そのなりで?」 女「わ…悪い?別にいいでしょ…。」 ?「今の…には…かね…」 女「?…今何って…」 ?「まぁ、お入り。」 木の扉が重くギギギィと音を立てながら開いた。
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