第1章 プロローグ

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第1章 プロローグ

「もう、いいだろ、お前達食べ終わったんなら2階へ行け。お父さんはお母さんに話す事があるから。」  お父さんが私達3人姉妹の皿を見ながら言った。丸テーブルに座ってホットプレートの焼き肉をつついて裏返していた一番下の妹の真奈美はエー、と不満気な声を出した。 「いいから2階へ行けよ!」  お父さんの忠司は大きな声を出して子供達の顔を見た。  私とすぐ下の妹の怜子はガタンと音を立てて席を立った。それを見て真奈美も後に付いてきた。2階へ行くと3人それぞれの部屋へこもった。真奈美は小学校の二年生なので寂しくて姉二人のどちらかの部屋へ入って来るのが常だ。
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