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僕はポケットに入っていた、あめ玉のように包まれたチョコレートを、おおかみ君とまじょちゃんの前に二つ出した。
「はい、どうぞ~。『ちょこ』。って言うんだよー」
「……。」
チョコを目の前にしてもすぐには、まじょちゃんもおおかみ君も手には取らなかったが、食べてみたかったのか、パッ!と素早くまじょちゃんがチョコを取り「はい、カミの分」と、後ろで食べたそうにしているおおかみ君に手渡した。
狼くんは耳がピョコピョコしていて相当、食べたいんだろうな…なんて思う笑。
では…いざ実食!!。
『パクッ』
チョコを食べると最初は口の中でコロコロと転がしていた二人がなぜか身震いのように震えながら下を向いてしまった。
え…あ!やばっ!確か狼ってチョコとか食べられないんだっけ!?。もしかしてミスっ…
「「お…美味しいぃ!!!」」
おおかみ君とまじょちゃんは満面の笑みでそう言うと、僕の胸に勢いよく飛び込んできた。
「え、ちょ!まっ……」
飛んでくる二人は子どもとはいっても勢いがありとても強く、僕を後ろに飛ばすには十分すぎるほどの力だった。つまり。今回は坂から落ちた(泣)。
「フギャァァァァァ!」
「「キャーー!!」」
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