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初まりのハロウィン
10月31日ハロウィンの日。
もともとは死者が現世に帰ってくる唯一の日とされていて、それを供養する日だったらしい。
また悪魔や悪霊までもが現世に来てしまうらしく、それを驚かすため仮装をしたのが今のハロウィンの始まり。
でも…仮装してるのが本当に人かどうかなんて…わかるのだろうか……。
僕は学校の帰り道。家の近くの坂道を歩いていた。
急な登り坂のその坂は綺麗に整えられていてアスファルトの黒に近い灰色がよく見える。
10分ほどその坂を歩くと僕の家が見えてくる。
結構疲れたな…。バイト今日は休みだし、家帰って早く寝たいな…。
「誰かぁぁ~!だずげてぇぇ~!(泣)」
夕焼けに染まる頃、ゆっくりと家へ向かってると、坂の上の方から小さな毛だるま?のようなものが猛スピードで転がってきた。
…?。うぉ?!?!
ガシッ。
足に力を入れそれを抱き抱えるように捕まえると。毛だるまは犬?のような耳があった。
えっと…これは…けも耳?
「ありがとぉごじゃいます…」
抱き抱えたそれは顔を上にあげ、泣いて赤くなった目をうるうるとしながら小さくお礼を言った。
あ、ばっかわ(バカ可愛いの略)。
「危ないよー…って。君、悪魔??」
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