第3話 2週目の開幕

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リーディスの背後には武装した民間人がひしめき、彼を主と仰ぎ、死地へと飛び込もうとしている。 一本向こうの通りには、同じようにマリウスが別動隊を率いている。 これからなすべき事はひとつ。 これらの民兵を率い、王都を占拠する魔物たちを葬り去るのだ。 「リーディス、こちらの準備は完了しました。いつでも戦えます!」 「お、おうよ」 「初戦で緊張していますか? それは僕も同じです。気持ちを切り替えて、敵を討ち滅ぼしましょう!」 「お、おうよ!」 よくもそう簡単に切り替えられるもんだと、リーディスは感心した。 先程の演技はあくまでも別の物語。 マリウスは皮肉屋な貴族の息子ではなく、頼もしき戦友へと立場を変えたのだ。 さて、第1ステージについて反響はどうだったか。 プレイヤーはそこそこ苛ついたらしい。 その証拠に、エリアボスに対して無限コンボを叩き込み、鬱憤を晴らすようにしてクリアしたからだ。 後にリーディスは語る。 あそこまで罪悪感を覚える戦いも珍しい……と。
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