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第4話 リンクスの街で
王都を無事奪還したリーディスたちは、配下を引きつれ北上し、リンクスの街へと向かった。
その街も同様に邪神の軍が跋扈(ばっこ)しており、いたずらに住民たちを虐げている。
王国からは1軍が貸し与えられ、士気は天を突かんほどに燃え上がる。
プレイヤーも王道展開には高揚したことだろう。
だが例によって、異様に長いロード時間がスムーズな進行を妨げ、無神経に水を差すのである。
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【ゲームデータをロードします】
リーディスは、足元をフラつかせながら街を彷徨っていた。
片手には安酒の瓶。
持ち物らしいものはそれくらいしか無い。
手切れ金は食事代と、多少のヤケ酒で使い切ってしまったのだ。
ここはリンクスの街。
彼は王都になど居られないと、その日のうちに飛び出したのだ。
若さゆえの行動力である。
だがそれは、向こう見ずとも言えた。
一切の伝手が無い街で、無一文の状態で何をしようと言うのか。
傷心に沈む純朴な男には、そこまで思考が回らなかった。
「ちくしょう、金がなんだ。仕事がなんだ! 貴族がそんなに偉いってのかよッ!」
辺りはとうに日が落ちていて、宵闇に包まれている。
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