私には関係ないのに

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「見供ー、外の間接照明一つ切れそうになってんぞ」 そう言いながら現れたのは…… 「お、小野寺さん!?」 「原田!なんでこんなとこに」 顔を見合せて固まる私たちに、 見供さんは「あー、言う前に来ちゃった」と苦笑い。 「侑と俺、中高の同級生なんだよね」 「えぇー!」 私は二人を交互に見ながら、思わず声をあげてしまった。 見供さんの知り合いで結婚式場で働いてる人って、小野寺さんのことだったんだ! だからこの間私が式場名を言ったとき、納得したような返事だったのね。 それにしても…… 類は友を呼ぶとはまさにこういうことか。 タイプの違う美男子二人、さぞ学校で目立った事だろう。 「なんだよ、原田この店の常連だったのか」 小野寺さんは、コートを脱ぎながらそうぼやくと、 私の隣二つ空けた席に腰掛けた。 「最近友達に教えてもらって、何度かお邪魔してます」 「そうそう、美沙緒ちゃんの元同僚の子ね」 見供さんは相槌を打ちながら、 手際よくお通しとビールを小野寺さんの前に置く。 「ふーん。……って見供お前、こいつのこと美沙緒ちゃんなんて呼んでんのかよ」 「侑こそ、こいつとか呼んじゃってるの?こんな美人さん相手に失礼な奴だな」 「美人かどうかは怪しいけど、別に部下だから普通じゃね」 お酒に口をつけながら、 小野寺さんと見供さんのやり取りを横目に窺う。 今若干聞き捨てならないことを言われた気もするけど、 そこはスルーしよう。 旧友と話す小野寺さんは、いつもより砕けた口調で……と言っても会社でも裏ではだいぶこんな感じだけど、 気を許してリラックスした様子のプライベートの小野寺さんは、お仕事モードの彼よりほんの少し幼くて。 二人を見てたら学生の頃の様子がちょっとだけ垣間見えた気がして、なぜかにやけてしまった。
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