第一夢、××部屋

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━━教室━━ ガラガラ… ふう、間に合ったぜ… 「おはよう!タヌキ!」 「おは!タヌキくん!」 『お、おう…おはよう!』 あれ、自身の動物属性知られたらいけないんじゃなかったっけ…… なんで皆知ってるん? てか、呼び名タヌキって……もろやん!! 「どうした??タヌキ~元気ないなあ何かあったのか?」 『え?ああ、猫田~何で皆俺の事タヌキって呼ぶの~』 俺の幼なじみで大親友の猫田誠人(ねこたまさと)。 中学からずっと一緒で、高校からはクラスも変わらずの大の仲良し。 猫田は、髪は染めてないけど茶色がかった色をしている。肌も白く、体格も小さい。まあ、全体的に色素が薄くてちっこい感じだ。そんでもって人見知りだけど5年目の付き合いとなる俺に対しては、超明るい。 「なんでって、お前がタヌキだからだろ」 『え、いや、なんでみんな知ってるの?』 「おい……お前まだ寝ぼけてるのか?……この前お前半人半獣の姿で校内ぶらついてたろ」 『え、そんなことあったの?!じゃあ皆俺の正体知ってるってこと……?』 「ああ、てか、男子生徒は皆互いの正体知ってるから別にって感じだったけどな…けどいくらなんでも校内で半人半獣は不味かったよなあ」 『ええ、俺そんなまずいことしたの……』 「ああ、異性にバレちまったからな」 『え、異性にバレたらまずいの?』 「そりゃあ、なあ、まあ人によるんだろうけど。お前の場合バレちゃあいけなかったやつだな」 『えーなんで俺の場合?』 「そりゃあ、まあ後々分かるだろ。」 『え?教えてよ~』 「お前まじ今日どうした?疲れてんなら保健室言った方が……」 『あぁごめんごめん、あ、ちょっと、これで最後だから、最後の質問いい?』 「ったく。どうでもいい質問ばっかだなあ何だ?」 俺からしたらどうでもいい質問じゃないの! 『なんで男子生徒はお互いのこと知ってんだ?』 「体育の時に、護身のために半人半獣の状態で授業やったろ?それだよ……てか、お前本当に大丈夫かあ?」 『え、あうん、大丈夫大丈夫』 ガラガラ…… 「よし、授業始めるぞー」 「起立……気おつけ……礼!」 「「お願いしまーす」」 はあ、半人半獣は普通知られたらいけないけど学校では別…かあ、まあ異性には知られたらいけないらしいけど。 なんで異性はダメなんだ?後々分かるだろって言われてもなあ ━━━━━━ ━━ ━昼休み━ ふあーあ…… やっと午前の授業終わったぜ… 少し寝ちまったけど…… まあいいや、飯飯!! 「あ、あの!田沼くん!私とお昼一緒にしない?」 『え、』 どうした俺?! じ、女子からお昼のお誘いだとお?? おれ、そんなモテてたっけか?? ルックスはまあ、悪い方ではないと思うけど…でも性格とか色々地味目な方なんだけど。なぜだ? 「ちょっと!田沼くんは私とお昼一緒するの!」 「え、ちょっ、私だって!」 「ちょい待ちー!ウチとやろー!なあ?」 え、ええ、ちょっと怖 次々と俺の席の周りに女子が群がってきた。。 なんでだ! ……は!も、もしかして猫田が言ってたヤツかコレ。 異性には知られてはいけない…… けど、知られた結果がどうしてこうなるんだよおおお ……たすけて、ねこた…… 俺は猫田へ助けて欲しいと視線をむけた。 「ハイハイ、皆さん田沼くんが困ってまーす。求婚は校外でやってくださーい。ちなみに田沼くんは僕が貰いマース」 「え?ちょっ、猫田?!」 「田沼くーん!」
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