第1章 秘密

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私は咳ばらいを一つすると、自信たっぷりに言った。 「焼き鳥盛り合わせ下さい。」 すると、目の前にいた門馬雪人が、勢いよく噴き出す。 「わっ!何してんの!?」 秋香がすかさず、あいつにタオルを渡す。 「それはこっちのセリフ!誰が、焼き鳥頼めって言った?」 「あれ?違う?」 「俺が言ったのは、鶏の唐揚げ!」 それを聞いた伊達さんは、お腹を抱えて笑っていた。 「いいよいいよ、市川さん。面白いね。」 また笑われてしまった。 合コンで”面白い人”判定受けたの、何回目だ? 「門馬といいコンビだな。」 伊達さんが、門馬雪人の肩を叩く。 「勘弁してくださいよ。」 「それは、私のセリフ!」
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