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翌朝。
「おはよう! 」
俺の一日は腹部の圧迫から始まった。
霞む目をゆっくり開き、飛びついて来たノアに降りてくれと頼む。
素直に降りたノアを横目に見つつ、起き上がった俺はさっとカーテンを開く。
日差しが診療所を優しく照らしている。海は今日も穏やかに輝く。
「朝飯にするぞ。座ってろ」
キッチンに立つ俺。椅子に座って待つノア。
側から見たら普通の兄弟みたいに見えるだろう。だけど俺は人、あいつはイルカ。
これからどうするか何も決めていない。何が起こるかもわからない。それでも
「何するの? 私も見る! 」
とりあえず今は、目の前の腹ぺこさんを何とかするか。
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