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「ニィダちゃん」
「ん? 」
「……ごめんね、勝手に飛び出して」
「いーよ。インが無事ならさ」
「たはは……」
「あたしだけじゃ無理だったから」
「え? 」
「細かいこと、苦手だからさ」
「……」
「カッコよかったよ。イン」
「……えへへ」
「ところでさ、さっきから何持ってんだよ」
「え、知ってたの!? 」
「匂いでわかる。で、それなんだ? 」
「昨日、カイさん達とお別れしたところで見つけたんだ。ほら」
「ふーん……」
「ここで拾ったのと似てるけど、こっちの方が中の模様が綺麗に見えるの。パカパカ開いて、貝みたいだよね」
「どれ……へぇ、ホントだ」
「あのね……これ、ニィダちゃんにあげる! 」
「ん、良いのか? 」
「うん。この前心配させちゃったし、それに……」
「それに? 」
「いつもありがとうって、私の気持ち! 」
「なんだそりゃ……まぁいっか。貰っとくよ」
「どうぞ」
「……よーし、今日は片付け手伝うよ」
「どうしたの急に」
「気にすんな。なんとなく」
「えー、嘘だぁ! 絶対何かあるでしょ! 」
「いいからいいから。で、何する? 」
「えっとね、それじゃあ……」
「……ん、変わった匂い……誰か来るな」
「……あ、お久しぶりですリュウグウサマ! これ、何だかわかりますか? 」
「……へえ、日記っていうんだ。誰が落としたんかな」
「……え、名前がある? ここに? 」
「……何て奴だい? 」
「「……ミ……
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