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数十秒たっただろうか。音は止んだ。目の前には哀れなアルベール先輩(職業・暗殺失敗者)が転がっている。生きてはいるようだがほぼ瀕死だ。
エデはふー、スッキリした!とでも言うように額の汗をぬぐった。
「なんの騒ぎじゃ!」
これだけ大騒ぎをすれば当然だ。学長室の中から、くぐもった学長の声がした。扉が開かれる音がする。エデと私は顔を見合わせると、そのまま手を繋いで走り出した。見つかったらただではすまないだろう。割れたステンドグラスは全部この暗殺者にせいにしてしまえば良い。逃げろ、逃げるのだ!!
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