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英雄の録
ピカアァッ···、ドオォッン···、眩い光と爆発音が発生し、煙が立つ中で2人の人影が対峙する様に立ち、瀕死の状態で相手はニヤリと笑いながら言った。
「···我は消えぬ······世界に闇が有る限りな······精々足掻くが······い···い」
そう言って相手は消え失せた事で安心感が出た。
「ハァッ···ハァッ···っく!」
息を荒くしているとぐらっと体が傾き、地面にドサッと崩れ倒れる。
「ハハハ···やっぱり······こうなるか」
「○□☆▽!?」
「◆●▲★!?」
自分を心配して駆け寄って来た2人の言葉をもう理解する事は出来なくなって、体から力が徐々に抜けていく事は分かる。
2人は涙を溢しながらも声を掛け続けた。
綺麗な2人を泣かせた自分が腹立たしいがあの方法でしか打つ手がない事は分かっている。
「まだ···お前達と一緒に世界を···回りたかった···な」
「「っ 来世で必ず廻り会いましょう!!」」
その言葉だけは何故か聞き取れて、涙を溢し、微笑むと話す。
「あぁ···絶対にな······約束···だぜ···」
その言葉を最期に自分の意識は永久に途切れた。
ポワアァッ···と淡い光が亡き2人の主人に何かを施し、そして忽然と姿が消える。
そこには3人の痕跡を残すものは何も無かった。
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