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後日談 半年後 R18
「ん、ん……」
無意識に甘えたような声が出てしまい、清宮は慌てて唇を噛んだ。
脚を折り曲げた体勢で、清宮はベッドシーツを掴んでいる。慧の指三本を、奥まった場所に受け入れて。
自分よりも太い慧の指を三本。この三か月でだいぶ受け入れやすくなっていた。徐々に、徐々に、慣らされていったのだ。
ローションでぬかるんだそこは、恋人の指を、余裕を持って頬張っている。すでに一度イかされた体は、弛緩していて、余計な力が入っていない。
「キヨさん、入れていい?」
切羽詰まったような声。我慢に我慢を重ねてきたであろう、恋人の声。
見上げれば、眉を寄せ、辛そうな表情を浮かべた慧の顔が見える。彼が下唇を舐めた。たぶん、無意識に。
舌なめずりしているみたいだ。捕獲されたのは自分だ。
――俺の方が年上なのに。
慧よりも十歳も年上なのに、自分が抱かれるのか。やっぱり悔しさがあった。でも、それを上回る嬉しさ、興奮もあって。そんな自分がちょっと情けなくて、また悔しくなるのだ。
「いいよ、入れても」
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