デート当日2

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 目の前に白い首がある。少し吸うだけで痕が付きそうな、くび。  思いのまま、唇を這わせ、白い肌を噛んだ。 「いった……サトくん! やめろ!」  清宮の憤った声が耳に入ってきたとたん、慧は我に返った。  顔を強張らせて、清宮が自分の首を手で隠した。  やってしまった。どんなに優しい清宮も、こんな行為は許してくれないだろう。言い訳なんて思いつかない。ないんだから。 「ごめんなさい」  詫びの言葉しか出なかった。  呆然としている清宮から視線を引き剥がし、玄関に走った。
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