5話巨人ヒロイン登場

3/9
24人が本棚に入れています
本棚に追加
/301ページ
「そう思うのならそうかもしれんな、だが、カイザーは多額のお金で雇われているとも言われているし、ただ、民が税金で苦しむのを嫌うために闘っているというものもいる。カイザーは列記としたプレイヤーだよ」  なんだか、ちょっぴし興味がそそられた。そのカイザーの気持ち、カイザーが何を目指しているのか? しかし、今は強くなることである。セイハツ老人が、ただ一言呟いた。 「その巨人、どこにいる?」  すると、女主人である酒場の亭主はにやりと笑って、親指を吊り上げた。 「払っておけ」  セイハツ老人が、唸る。  俺は、懐から、一万ゴールドを取り出すと、渡した。すると彼女が唐突に語ってくれた。  ウィスキンはやはり饒舌であった。    ■■■ 「それで、ここに着たけどさ、何をさせたいわけ? お師匠」 「考えても見れ、巨人がいるんだぞ? そそられるだろ?」 「で、俺の修行は?」    セイハツ老人がにやりとまた微笑んだ。そして、指を指した向こうには、巨大な、そう、ビル二十階立てくらいの、ゾウガメがいた。信じられるか? そんな巨大なゾウガメがいるんだぜ? 「あれを倒せ」 「無茶言うなよ、俺なんかあれ、オブジェクトとしか捉えてなかったんだぞ。信じられねーだろ」 「あれは、真実の亀だよ、超上級の技が二十回も使える、優れものじゃ」 「そりゃ、見たけどさ、確かに見たけどさ」  確かに、上級魔法の習得の覧を一通り見つめて、一番危険だと思ったやつだった。 「なんで、一番危険なやつくるかな?」 「まぁ、勝負あるのみじゃ、行ってみよ、知っているか? 真実の亀は、敵の心によって、強さが変わる。お前の心が弱ければ、弱い、強ければ強い、ただそれだけだ」
/301ページ

最初のコメントを投稿しよう!