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後ろを見ると、巨人が棍棒を握って、ひたすら叩きのめしていた。それもプロの技である。片端から、叩き潰すと、動かなくなった亀に向かって、チェストーと叫んで、とどめを刺している。無残にもクリティカルヒットで消滅していた。なんだろう、この違和感、一撃ダメージが多くても消滅するのか、てっきり一撃で仕留めたときだけだと思っていた。
新たな発見などどうでもよかったのだが。俺はひたすら、剣をふり、鍬を振った。
そこから水鉄砲も雪崩のように乱射される。
いつしか、敵の小さな亀がいなくなった。次に異変が生じたのは、亀のほうである。むくりと立ち上がった。俺は巨人に背中をつかまれて、亀に乗った。
そのまんま、揺られる。亀が暴走しているのである。
俺と巨人は、走った。それも心臓が爆付くのも構わずに、そして、頭まで到達して、そこに深く、武器を突き出した。その瞬間、何かが、体に湧き上がった。
そう初めての本当の強き敵への勝利だとおもったのだが、まだ死んでいなかった。
真実の亀はさらに暴走を続ける。一体どういうことだ?
こいつ化物だろう、真実じゃなくて、モンスター亀じゃないか。
そこには巨大がつくでしょう。
俺は、しがみつく、ちらっと巨乳に手がすべったが、気にしない。
「脱げるから離して」
「離したら死ぬ」
彼女の亜麻布の衣服にしがみついていた。彼女はゴリラのように怪力で、亀にしがみついている。亀はいまだに暴走をしている。
「お前何属性だ?」
「水星だけど?」
「なら、水鉄砲を乱射しろ」
「そんなの覚えてないよ、そうだ。バズーカなら覚えてる」
「なんで、それを使わないんだよおおお」
「だって、気付かなかったなんだもん、それ、バズーカ」
ズキューンと吹き飛ばした。甲羅が消えた。俺は口を開けて唖然としていた。なんじゃこりゃあああ。
「あ、駄目だ、玉切れえええ」
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