1.天才と秀才

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 天才が、嫌いだ。  溢れるほどの才能を、幸福を、神様から浴びるようにもらって、当然のように雑草を踏み潰してゆく。踏み躙ったものを顧みることなく、気づきもしない。  いつだって余裕で、退屈そうで、孤独。彼女の世界に私はいない。  嫌い、嫌い、大嫌い。  私を焦がす炎が、貴女を燃やし尽くしてしまえばいいのに。
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