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「そういうことになるわね」
「別にそれは構わねぇけど、現場でイスラム連中の指示を聞くってのやりづらいな」
あたしの意見に、イーが笑いながら言う。
「そこなんだけど。コマンダージェイがいうには、私たちの部隊は、最前線で戦ってくれれば自由に動いてもらっていいとのことよ」
「そう……」
あたしが返事をする前に、サンがなにやら深刻な顔をしてボソッと言ったので、あたしはサンの後ろに回りこんで、いきなり抱きついた。
「なに怖い顔してんだよ」
耳元で呟くあたし。
「あそこは中東に負けないくらい凄惨なところなのに……。世界はそれを無視し続けている……」
あたしが抱きついているにも関わらず、サンは難しい顔をしていた。
その顔を見たら、あたしはいつものように、胸や尻に触れることができなかった。
あたしは、俯いていたサンの顔を両手で掴んで、自分の方へ向けた。
「そんな顔してんじゃねぇよ。今度もあたしたちはみんな生き残る。ただそれだけだろ?」
あたしがそういうと、サンがいつものふくれっ面になり、イーもスーも笑い出した。
「もう、バカなんだから。でも……それはたしかなこと……」
そして、サンもボソッと言って笑った。
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