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ほら、わかる。
私も荷物を枕にして横になった。
行軍中の貴重な睡眠時間なのに、つい私はいつものように父さんのことを考えてしまう。
あの人はどんな女性がタイプなのだろうか?
父さんはおそらく東アジア系の顔をしているから、フランス生まれの白人である私はタイプではないかも……。
ひょっとしたら恋人がいるのかも?
もしかしたら奥さんと子供もいたりして!?
いや、いるはずがない!!
なんて悩んでいるうちに眠ってしまう。
それはよくあることだった。
「イー、時間です。交代を」
私を起こしにサンがやってきた。
「了解。ちょっと待ってね」
私がそう答えると、サンが私の顔を凝視して言った。
「また父さんのことを考えてましたね。せめて仮眠する時と戦闘中は控えた方が」
スーとのやりとりが特別なのではない。
私たちはお互いに言葉がなくても、相手のことが理解できた。
理屈や理論では説明できないが、私が思うに父さんの教え方の影響だろうと思う。
「心配ありがとう。サンも今くらいは現場のことは忘れて眠ってね」
私はそういうと、微笑みながらその場を後にした。
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