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「悩みがあるんのでしょう? よかったらお姉ちゃんに話してみて。絶対に力になるから」
「やめて!!! 優しくしないで!!! 姉様に私の気持ちがわかってたまるもんですか!!!」
今となれば、両親も姉も皆、私を愛していたと思える。
だけど、当時の私にはどうしてもそう思えなかった。
塞ぎこんでいる私を見かねた両親が、トルコ旅行に行こうと言い出した。
私を元気づけるための旅行になるはずだった――。
だが、現地で私たちはテロリストに襲われる。
空港からホテルへ向かうタクシーでのことだった。
車から降ろされ、まず運転手が殺された。
父は言葉が話せたようで、なにやら伝えていると、いきなり銃で撃たれた。
それを見た母が、我を忘れてテロリストへ向かって行き、父と同じように撃たれる。
私は怖くなって走り出した。
その時、銃声が聞こえたが、私は無事だった。
姉が私を庇って撃たれたのだ。
それから私はテロリストのアジト連れて行かれた。
それから、あの人……父さんに――。
私は愛されていた。
ただ、それは私が望む形ではなかっただけで……。
「うぅ……」
「うん? どうしたの、スー?」
「どうしたのじゃねぇよ。ぼ~しやがって。またエロいことでも考えていたんだろう。まったくイーはしょうがないな」
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