シェン・イーロン その4

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私はそう言われて苦笑いしかできなかった。 サンが言う。 「運転しながら見ていたのですが、おそらくここから50~60mくらいのところがターゲットのいる建物だと思われます」 「なんでわかんだよ?」 リャンが不思議そうに訊く。 「いや、単純に一番目立つ建物だったから。指揮官の旗とか立ててたし」 「そういえばあったな、旗。なんてバカなんだ。大将が自分の居場所を知らせるなんて」 「そういうものだと思っているんだろうね。形式が必要なのは礼儀が必要な時だけなのに」 2人が話し終わると、私たちは旗の立っている建物へ向かっていった。
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