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ある日僕は、妻の代わりに買い物をして、安いアパートの二階に帰った。
珍しいこともあるものだと、妻は随分喜んでくれた。
それが嬉しかった僕は、毎日買い物をして帰るようになった。
妻はその頃、帰る度に満面の笑みと感謝の言葉で迎えてくれた。
妻はいつも家の中を清潔に保ち、家具を整頓し、この家に帰る度に、僕は誇らしい気持ちで彼女を讃えた。
買い物くらい、僕がやるのは当然だ。
炊事も掃除も、妻が当番の方が多いのだから。
いつしか僕の買い物は、すっかり当たり前になった。
むしろ、妻の共同生活者としての、僕の喜びでもあったのだ。
あの頃は。
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