柴本和美という女

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柴本和美という女

 大学に入ってすぐ、私は1人の女の子を抱いた。夏休みには3人。冬休みは5人。  気が付いたら数えるのをやめていた。  お互い好奇心と遊びのつもりだった。  最初は、ふざけ合って、笑い合っていたりしたが、次第に熱を帯びてきたときは自然と笑い声はなくなっていた。  お互い言葉を交わさなくても愛し合っていた。  知識でしか知らないながらに、私は、彼女を抱いた。  初めてで手探りでとても歪なやりかっただったと思うけど彼女はとても気持ちよさそうだった。  友達として見ていたはずなのに、美術館にある彫刻のように美しく見えて、自分自身も作品の一部になった気持ちが忘れられない。  彼女を意識していなかった。でも、このとき、私は彼女を好きになっていた。  息が荒くなっていく姿がたまらなく興奮する。  私は興奮のあまり、彼女の肩に噛みついていた。甘噛みしたのにも関わらず、彼女の身体は激しく仰け反った。  その姿が愛おしく、力一杯抱きしめてキスをした。  彼女も求めるように私を離さない。  私は無意識に訊いた。 「ねえ……。どうだった?」  イッたばかりで上気した顔と艶色の声で言われた。     
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