陽風 心結

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「丘先輩とは、付き合って居るの?」 「付き合って無いよ、だけど、いつか、告白するんだ。」 「頑張ってね。」 「うん。」 お弁当箱の中に入っている、卵焼きをパクって一口で食べる。 私の大好きなおかず。隠し味にミタスを入れて、紅しょうがが和えられている。 「陽風ちゃん」 「あっ、小野寺ちゃん、柴崎ちゃん。」 「うちらもお昼ご飯、合流してよき?」 「良いよね?紗江子。」 「勿論。」 私達は、机をごそごそと合わせて、大御所帯でご飯をする事になった。 「そういえば、テスト勉強順調?」 「教科書の問題レベルであれば余裕で解けるかな。」 「夏休み前のテスト勘弁してほしい。」 進学校だからなのか、昼休みは、勉強の話で持ち切りだった。 私も家に帰れば、1日4時間は、ざらに勉強をする。 テストが終われば、夏休みに入るということもあり、 勉強にはかなり身が入る訳で。 「陽風ちゃん、もう、勉強するの?」 「あっ、まあね、明日は図書委員の仕事有るから余り勉強出来そうにないし。」 「あんね。」 「じゃー、うちらも勉強すっか。」 「せやな。」 紗江子は、現国のエキスパートで常にテストで90点代を取っている強者で。     
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