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幼い時にお母さんに買ってもらって飲んだリンゴジュースが忘れられなくて、毎日飲んでいる。
もう、この世に居ないお母さん。
病院で売ってある、パックのジュースをおねだりして、お見舞いに、行く度に買って貰っていた。
お父さんには、「母さんに無理させるな」とよく言われていたけど、お母さんは、「私は、心結ちゃんにこれくらいしか出来ないから」と言って、頭をなでなでしてくれた。
だけど、その時の私は、この言葉の意味がよく分からなくて、
お母さんは、こんなに笑顔なのに、元気なのにどうして、病院に居るの?、滅多に会えないの?って疑問に思っていた。
そして、お母さんが亡くなる2ヶ月前には、病院にすら行かせてもらえなくて、最後に、お母さんに会ったのはお葬式だった。
青白くて、とても痩せ干そっていた。
最初は、信じられなかった。
けど、年齢が上がるに連れて、理解出来るようになった。
お母さんは、もう居ないって。
私は、お母さんの側に居たかったのに、最後の最後まで。
なのに、どうして、病院に行かせてくれなかったのって、悲しくなった。
だけど、お母さんの病状が悪化するにつれて、痩せ細り、意識も虚ろになる。最後は、家族の事すら、覚えて無かったのだそうだ。
はぁ
なんで今、そんな事思い出しているのだろう。
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