第1話 不思議なドールと平凡ネコ好き女子高生

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そうこうするといつも通う大型ショッピングモールに着いた。予告通り目の前に止め、その足で駐車場に入っていった。カードの名義も杉村真奈美。母の名義である。何も不自然な事を言ってない、要は。 本当に要は実兄なのかな?それもありだろう、生き別れの兄って事で近所には触れ込みで行けば怪しまれることもない。実際に父と3歳の時に別れて早くも14年。 向こうに兄が行った事にすれば道理もつくだろう。顔も覚えてない父といきなり現れた兄。 理屈をこねる癖を片づけて答えを導きだしたら、いつもなら歩き出すが何故だろう何か引っかかりを感じながらもショッピングセンターに入って行った。中のフードコートで要はお茶を飲んでいた。大分長い間考え込んでいたようだ。 「どうしたの?長い事外にいたけど?」 「ううん、何でもない。美味しそうだね、何飲んでたの?」 「インド式ミルクティーのチャイだよ。今日は少し寒いからこういうスパイスの使ったあったまる要素の物を飲むと良いからね。今日何食べる?」 「日本風でいいからカレーが食べたい。」 「インド式も作れるけど?あとチャパティーも焼けるし。タンドールがないからナンやタンドリーチキンは作れないけど。」 「え?本格的だね!?」
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