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芳さんにLINE入れておこうっと。お客候補か下僕候補が集まってきてますって。
足早に学校を出て某遊園地のあった駅まで向かい、追加の食材を買い込み区役所傍の店舗までやや速足で向かった。
「おはようございまーす。芳さん休憩ですか?」
「あ、おはよう、棗ちゃん。かおちゃん煙草だから10分程度で戻ってくるよ。着替えちゃってて。」
「はーい。」
タイムカードを切ってから買ってきた食材を冷蔵庫に詰めて、着替える。猫の住処のオリジナルロングTシャツとUNI●で売ってるレギンスパンツがここの制服だ。学校指定のローファーから置いてある黒いスニーカーに履き替えて店に出るとちょうどそこに噂の美魔女、芳さんが帰って来た。
「あ、おはよう、棗ちゃん。お夕飯まで居れる?」
「え!?作ってくれるんですか!?」
「自分達が食べるついでよ。2人も3人も変わらないから。どうせなら食っていきなさい。」
「やったー!!食べます―!!今日なんですか!?」
「チキンカレーよ。カツが食べたいなら自分で揚げなさい。揚げるだけで良い奴買ってあるから。サラダは任せた。」
「ポテサラでいいですか?」
「食材と相談して。」
「相変わらずつれないですねー。」
「何が?作ってもらうのにこっちに決定権あるわけないじゃない。任せるんだからそれぐらいは自分で決めてよ。どの食材買ったか私知らないんだし。」
でた。これが芳さんの真骨頂、無自覚ツンデレ。ナチュラルにやってるから性質悪い。
突き放すようで決定権をくれるから根本は優しいんだろうな。厳しさも愛情のうちを地で行く感じが固定ファン増やしてるって知らないな?ナチュラルツンデレって中毒性あるわー。
「そういえば、さっきもLINEしましたけど、新たな客捕まえました。」
「…いつも思うけど、どうやって捕まえるの?」
「世間話で芳さんのことになったんで、簡単に教えたら来るって言ってました。ご飯炊いてます?」
お客さんも落ち着き閉店後にカレー作りながら雑談タイムしてると、突然のオーダーが入った。
「今からでもチビたち連れてきていい?飯食わせてやって―!?」
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