04.悪魔少年の本体

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 口を使って猿ぐつわを乱暴にほどき、ひらひらと小さな手の平を目の前へかざして、俺は試みの成功を知る。 「てんめえぇぇ~ふざけるなああぁっ!」  醜いデブの中年男が喚き出す、(元)俺だ。 「・・・・・・これは人質だ、晶」  ゆでダコみたいに顔を赤らめて気が狂ったように喚く、元自分の醜さにため息をつきながら、俺は(元)俺の頭ん中で怒り狂う西条晶に宣告した。 「はあああぁぁ~っ!?」 「だってお前、兄貴を救出するつもりなんてハナから無いだろ? 自分の身体を取り戻したら、俺なんかぶっ殺して逃げるに決まってるよなっ!」
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