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「あきらめるのはまだ早いよ」
彼女は床に置かれた大きな段ボール箱をずらした。
何気なく段ボールがあった場所を照らす。
「これって……」
「言っただろ? 地獄門だよ」
そこには扉があった。
天城はそれを開けた、鍵はかかっていない。
ペンライトの灯りを近づけると階段が続いている。
「ボクが入ったら扉を閉めて段ボールを元に戻してくれ、出る時は下から叩くよ。
それと誰か来た時は見つからないようにするんだぞ」
「ボクが見つからなくても、地下に入られたら?」
「その時は挟み撃ちだ」
そんなに上手くいくかなと明人は不安に思ったが、天城は地下に降りていってしまった。
明人は扉を閉めて段ボールを元の位置に戻した。
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