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数コール後、相手が電話に出た。
「はい」
声にいらだちが窺える、恐らく従弟の帰りが遅くて気を揉んでいるのだろう。
「夜分恐れ入ります、私は斉藤探偵社の斉藤恭治と申しますが、鬼多見様のお電話で間違いないでしょうか」
「そうですが、三瓶の仕事仲間の方ですか?」
「お察しの通りです、明人様がお戻りでないのですね?」
「ええ、心当たりが?」
恭治は判る範囲の情報と天城のGPSが示している住所を鬼多見の端末に送ることを簡潔に伝えた。
「すぐに向かいますが、少し待ってください」
鬼多見が移動する音がする。
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