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瑠菜と鈴音が呆然としている。彼女たちも幻覚を視せられていたが、術者が意識を失ったので目覚めたのだろう。
廊下の奥が騒がしくなり、信者たちがゾロゾロと姿を現した。
「ヤバい!」
天城と明人はそれぞれ瑠菜と鈴音を急き立てて勝手口とは逆方向に逃げる。
「こっちは……」
鈴音が不安げに言い終わる前に四人は広い空間に出た。
そこはロビーで十数人の信者が待ち受けていた。
「挟まれたか……」
背後から追ってきた信者も追いつき、完全に囲まれた。
「こいつはちょっと厄介だな」
「強行突破できますかね……」
明人が構えながら言う。
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