第1章

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オフ会をしようとなった。 全ての始まりはこの四畳半の独身寮から始まる。 鍵つき一戸建ての独身寮に住む社畜こと平居谷東助(ひらいだにとうすけ)は今、一つの決断を迫られていた。 実際はこうだ。 まず、俺は休日に趣味としてとあるグルメサークルに所属していた。 グルメサークルと言っても幅広くあるが、俺の入ったそれは所謂とこの配膳式外食店専門と言うつまりはファミレス専門のサークルであった。 何でそんなんに入ったかって? 答は単純だ。暇だから。 そんなこんなで暇だからという理由と普段から外食メインの食生活からか、次第にそんな事に生き甲斐のようなものを抱くようになりこのサークルへと誘われたというわけだが、正直テキトーな思い付きであることはこの際無視だ。 重要なのはそこではない。 そのサークルでオフ会をしようとなったのだ。 先月の事だ、出張先に居る後輩から食レポまがいなSNSが送られてきてた。 内容は、近所のファミレスのメニューに地方限定メニューがあるというものだった。 俺がこのサークルに所属していた事をそいつは知っていて、そこでという発展によるものだろうと俺は半ば解釈する。頭では。 だが、その後輩の出張先に問題があったのだ。 場所は俺の住む東京から遥かに北へ進んで群馬である。 誰が好き好んで群馬の奥地までファミレス通いするかである。普通そうだ。 しかし、それを否と言う者たちも居るのだとこのあと俺は知るのであった。 その話をサークルの雑談で漏らすと、あれよあれよと食い付いたメンバー達。そして嬉々として其処を調査しようと言い出すメンバー達。面子を揃え始めるメンバー(以下略)そしてオフ会にたどり着いた。 雑な話だろうが何とか付き合っていただきたい。 そいつらはことの発端である俺にオフ会の幹事を御願いしてきた。 そして、今になる。 正直、こんな企画事態はじめてである。 昔よく近所の高校仲間でカラオケ行った次いでにファミレスに寄った位の経験しかない。 合コンやら期間限定イベントやらなにそれ美味しいの?食えんの?位に思ってたくらいだ。経験値ほぼゼロである。 それでもやるからには相応のケジメってのがあって、ようは引くに引けなくなったのだが、周りの勢いでそのまま俺はそのオフ会の企画をのんでしまった訳だ。正直めんどくさい。
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