第二章:笑顔の裏側

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「なるほどね……」  一通り話終えると、呟いてから半田は話を頭の中で整理しているのか顎に手を当てて何事かを考え込み始めた。 「なるほどって……信じるのか? 自分で言うのもなんだけど、俺がお前の立場だったら絶対信じないぞ?」  俺の言葉に半田は一瞬だけキョトンとした顔をして、すぐに表情を緩めた。 「そりゃあ普通は信じないかもしれないけどさ……」  そこで半田は言葉を切ると、視線を目の前へと向けた。 「真剣なんだろ? その子だってホントに困ってるんだろ?」  次に空を見上げて、視線だけをこちらに向ける。 「だったら、俺は信じるよ。友達が本気で困ってるんだ。どれだけ胡散臭い話でもあり得ない話でも信じる」 「半田……」  半田の良い奴っぷりに口を押さえて瞳をうるうるさせていると、半田が「それに……」と言葉を続けた。 「雪人がそんな顔を演技で出来るとも思えないしな」 「おいこら」  さっきまで感動していたことが馬鹿みたいに思え、俺は視線を半田とは反対の方向へ投げた。  その様子に半田は少し笑って「ごめんごめん」と全く悪びれた様子もなく謝るが、余計に腹立たしいだけだった。  一通り笑い終えると、半田はしみじみとした声を上げた。 「でも、驚いたな」     
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