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羽月は陽一に対して、恥ずかしいことも惜しみなく言うのだから。
「…ねぇ、陽一。昨日、ちょっと考えたんだけど」
「何だ?」
「このプロジェクトが完成して、お店がオープンできたら…その時に陽一のご両親に挨拶に行こうかと思ってる」
「羽月…」
それは陽一もさっきまで考えていたことだった。
「利皇のニュースで多分、感付いているとは思う。だけどこの五年間、父から援助を受けていたこともあって、言い出しはしないだろう」
「ああ、オレもそう思った」
「うん…。だからせめて、仕事を一つ成し遂げた後ならば、胸を張って挨拶に行けるんじゃないかって思ってさ」
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