4

5/5
前へ
/115ページ
次へ
 羽月は陽一に対して、恥ずかしいことも惜しみなく言うのだから。 「…ねぇ、陽一。昨日、ちょっと考えたんだけど」 「何だ?」 「このプロジェクトが完成して、お店がオープンできたら…その時に陽一のご両親に挨拶に行こうかと思ってる」 「羽月…」  それは陽一もさっきまで考えていたことだった。 「利皇のニュースで多分、感付いているとは思う。だけどこの五年間、父から援助を受けていたこともあって、言い出しはしないだろう」 「ああ、オレもそう思った」 「うん…。だからせめて、仕事を一つ成し遂げた後ならば、胸を張って挨拶に行けるんじゃないかって思ってさ」
/115ページ

最初のコメントを投稿しよう!

208人が本棚に入れています
本棚に追加