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早速羽月に連絡を取り、明日にでも会う約束を取り付けた。
「…で? どういうシナリオだったんだ?」
「おっ落ち着いて、陽一。ちゃんと説明するから」
羽月の寝室で、馬乗りになっている陽一の体からは、ただならぬオーラが出ていた。
「順を追って話すとね、ボクと利皇が出会ったのは二年前、留学していた時だったんだ」
利皇も経済学を学びに留学していて、二人は出会った。
そして羽月を通じて、二番目の義姉と出会い、意気投合して結婚したのが一年前の話。
その時には二人は日本に戻っていた。
羽月が陽一を探す為に仕事をはじめる時、利皇はおもしろそうだと乗ってきたらしい。
利皇は元々野心家で、自分の力を試したくてしょうがなかった。
だから羽月は彼に話を持ちかけた。
父の会社を継がないか―と。
「…そこまでは知っている。でもアイツは婿入りしなかったんだろう? だから後継者になるのは難しいって…」
「うん。だからウチの会社とあちらの会社を融合するってことになるね」
羽月はそう言うが、結果的には吸収合併と言った方が正しいだろう。
羽月の父親の会社は昔からあるが、最近ではあまり業績は良くなかったらしい。
対して利皇の親戚達の会社は最近できたものの、業績は上がる一方。
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