2「聖はずるい」※

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  「モモっ……」  シーツを掻き集めてぎゅっと握りしめている僕の手を、聖はむりやりほどいて上から指を絡ませてくる。  僕がシーツに逃している痛みを自分が受け止めるのだと言わんばかりに。 「……オレ、今日……いけ、そー、だっ……」 「はっ、あ、……き、よっ……」  ゴツゴツと硬く骨ばった聖の指に握りしめられると、僕は粉々に砕けてしまいそうだ。  いっそ砕かれたほうが、楽になれるかもしれない。 「モモの声、すっげー……エロいから……、耳、ビリビリする……」 「はっ、あアッ、……ふぁ、はふっ」  指の間にまで痛みと快感に滑りこまれ、もはや限界だった。  身体がとろけて、僕のすべてが奪われていく──。  
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