3「モモじゃないとダメな身体になっちまったみたいだ」※

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   ──「イキたい。毎日イキたくてイキたくて、そんなことばっか考えててさ」  そう呟いた聖の伏した瞳は、とても淋しげだった。  ──「あははっ。こんなの情けねぇよな、男として……」  その気になればちゃんと膨らみはするものの、まるで綿布団にくるまれたように感覚が鈍いらしい。  どんなに生々しく扱おうとも快楽なんて微塵もない。  それでも生殖機能の方は正常で、溜まるものは溜まっていく。  病院や風俗、あらゆる薬や道具に頼ってみたが、十二年前のように満たすことはどうしてもできなかったという。  ──「イキたい……。辛いんだ、モモ。助けてくれ、モモ」  僕の身体は彼にとって、最後の望みだったらしい。  久しぶりの感触は懐かしいというよりも、別物に変わってしまったみたいだった。  絶頂を渇望する聖の手ほどきはものすごく乱暴で、無理矢理で、挿れるというより刺さっていくみたいで──。  泣き叫んでしまうほどに痛くて痛くて、すぐにやめてほしかったけど、聖がとても必死だったから拒否できなかった。  
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