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「しっかりしてください、先生。他のヤツに同じことしたら非難轟々で嫌われちゃいますよ? ……まあ、ぼくは先生がやれって言うのなら、いくらでもやりますが」
彼──青葉は、容赦なく厳しいことを言うけれど、最後にぽそっと優しいことをしのばせるからずるい。
アメとムチがハッキリしている。
青葉は他の生徒とはなにかが違うのだ。
優等生の余裕と貫禄というか、なんというか。
そういえば昨日、彼になにか話そうと考えていたことがあったはず──そこまでは思い出せる。
なのに、涼やかな横顔を見たらきれいさっぱり忘れてしまった。
やっぱり僕はボケている。
酸素が頭に回ってない。
青葉を見習ってしっかりしないと。
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